• ホーム
  • 茶器とお茶への想い(朝日焼とは)

茶器とお茶への想い

茶器とお茶

朝日焼は初代陶作が宇治にて開窯してから400年間、宇治のお茶とともに歩んでまいりました。
初代陶作は、千利休や小堀遠州という茶人の活躍した時代に、
大名や公家、茶人たちに愛用された茶碗や水指などの茶道具を制作し、
江戸時代後期の八代長兵衛が、今の形の原形となる煎茶器を作りはじめてからも150年が経ちます。

そんな朝日焼だからこそ作れる茶器があります。
朝日焼の茶器は、「おいしいお茶を愉しむ生活がしたい」と願う人のための茶器です。

日常茶飯事という言葉があるように
日本人が当たり前のように親しんできた「お茶を淹れるということ」
各地にお茶の産地があり、お茶を飲むスタイルもさまざまなのですが
お茶を飲むスタイルを2つに分けるとすると、次のようなお茶があります。

一つは、「喉の渇きを潤すお茶」
もう一つは、「愉しみ、憩うお茶」
「喉の渇きを潤すお茶」は、いつでも気軽に飲むお茶、食事と一緒に飲むお茶。
「愉しみ憩うお茶」は、お茶の味だけでなくその時間そのものを愉しむお茶、
またお客様をもてなすお茶です。

お茶に種類あるように、茶器にもどのようなお茶のために作られたのかという背景があります。
朝日焼の茶器は「愉しみ憩うお茶」のための器です。

全国にお茶の産地はたくさんあり、それぞれにより良いお茶づくりに取り組み、
上質なお茶を生産するところもたくさんありますが、
宇治茶ほど、「愉しみ憩うお茶」づくりを突き詰めてきた産地はありません。

「喉の渇きを潤すお茶」よりも、「愉しみ憩うお茶」には、
より深みのある味わい、旨みや甘みをより多く含んだ上質なお茶が求められます。
お茶が高価で庶民が手に入れることの出来ない時代から、宇治茶は将軍家御用達のお茶として
より上質なお茶を生産することに特化して、工夫と努力を重ねてきました。
京都府のお茶の生産量は、全国のたった3%にしか過ぎませんが
上質なお茶の代名詞、「玉露」は全国生産の半分以上を京都府が占めている(*1)ことでも
宇治茶がいかに上質な茶葉にこだわった生産をしているかがわかります。
そんな宇治茶とともに歩んできた朝日焼の作る茶器は、
より上質なお茶の味を最大限に引き出して愉しむための工夫が詰まっております。

*1 「NPO法人日本茶インストラクター協会発行 日本茶のすべてがわかる本」
   茶種別の主な産地と荒茶生産量〈平成19年度)

玉露や高級な煎茶などの上質なお茶は、旨み成分をたくさん含んでいることが特徴ですが
ぬるめのお湯(60〜40度くらい)で淹れることでしっかりとその旨みを引き出したお茶は
少し「とろみ」のある状態で濃厚な味わいを持ちますが
この「とろみ」を最大限に引き出す工夫が朝日焼の宝瓶(持ち手のない急須)にはあります。

その宝瓶(持ち手のない急須)の一番の特徴が、長年の経験と積み重ねた技術で可能になるお茶を濾す穴の部分です。
宝瓶(持ち手のない急須)の胴体に直接、150個以上も手作りであけた穴は、
大き過ぎれば茶カスが碗の中にたくさん入ってしまい、
小さ過ぎれば、お茶のとろみと本来の旨さを損なってしまいます。
その最適な大きさ約1.5mmの穴が、宝瓶の底の方までびっしりと150個以上あけてあることで
最後の一滴まで注ぐことができ、お茶の味を最大限に引き出します。

朝日焼の茶器は、あなたの「お茶を愉しむ時間」にふさわしいものであるために
宝瓶だけでも20以上の工程を重ね、他では真似できない丁寧さで制作しております。
それは、朝日焼が400年間茶どころ宇治でお茶とともに歩んできた窯元であるという誇りが
「お茶を愉しむための器」に妥協を許すことができないのです。

・最後の一滴まで注ぐことのできる底までびっしりとあいた150個以上の宝瓶の穴
・乾燥後のコンマ数ミリ単位の仕上げによるピタッと隙間なく閉まる蓋
・繊細な仕上げによる水切りの良い注ぎ口
・お茶が淹れやすく、茶ガラを捨てやすい大きな口と三日月形の蓋のあわせ口
・すするようにお茶を愉しむための、外側と内側でカーブに変化のつけた碗の飲み口
・お茶の色を愉しむために外側と釉薬を変えて白くした碗の内側

これらはすべて、朝日焼が培ってきた技術とお茶に対する想いが可能にするものです。

もちろん朝日焼の茶器はすべてのお茶をおいしく淹れられるわけではありません。
たとえばお茶の味が出やすくする為に茶葉を蒸す時間を長くした「深蒸し茶」は
深く蒸すことによりお茶が柔らかく細かくなっており、茶カスが多く碗の中に入りやすく
朝日焼の茶器向きではありません。

しかし、宇治茶をはじめその他の産地でも、上質なお茶とされる旨み成分をたっぷりと含んだお茶を
一番おいしく淹れることができる茶器は朝日焼の茶器であると、私たちは確信しております。

「お茶を愉しむ時間」に長く使っていただく「一生ものの茶器」として、
「つくりの良さ」は目で見て、手にとればお分かりいただけることと思います。

あなたの人生に朝日焼の茶器をお使いいただけることを願っています。

ページの先頭へ戻る